11:7 それとも、あなたがたを高めるため、自分を低くして神の福音を無報酬で告げ知らせたからといって、わたしは罪を犯したことになるでしょうか。
11:8 わたしは、他の諸教会からかすめ取るようにしてまでも、あなたがたに奉仕するための生活費を手に入れました。
偽使徒たちは、パウロがコリント教会から報酬を受け取らないのは、正式な使徒ではないからだと中傷していました。これに対して、パウロは、「あなたがたを高めるため、自分を低くして神の福音を無報酬で告げ知らせたからといって、わたしは罪を犯したことになるでしょうか。」と述べています。
このことについて1コリント9章には、「主は、福音を宣べ伝える人たちには福音によって生活の資を得るようにと、指示されました。しかし、わたしはこの権利を何一つ利用したことはありません。こう書いたのは、自分もその権利を利用したいからではない。それくらいなら、死んだ方がましです……。だれも、わたしのこの誇りを無意味なものにしてはならない。」(1コリント9:14~15)と言われています。
パウロは、イエス・キリストが福音を宣べ伝える者が、その働きによって生活の資を得るように指示されていることもしっていました。その家に泊まって、そこで出される物を食べ、また飲みなさい。働く者が報酬を受けるのは当然だからである。(ルカによる福音書10章7節参照)
パウロは、福音を宣べ伝える者が、報酬を受けるのは当然だという事を知っていましたが、1コリント9章12節では「他の人たちが、あなたがたに対するこの権利を持っているとすれば、わたしたちはなおさらそうではありませんか。しかし、わたしたちはこの権利を用いませんでした。かえってキリストの福音を少しでも妨げてはならないと、すべてを耐え忍んでいます。」と述べています。
権利はあるけれども、福音を少しでもさまたげることがないように、彼はその権利を用いなかったというのです。
祈り
天の父なる神様、あなたは福音を宣べ伝える者が報酬を得ることは当然の権利であると教えてくださいました。今も福音を宣べ伝える人たちが与えられていることを感謝いたします。福音が宣べ伝えられなければ、私たちはそれを知ることも出来ず、あなたの救いの恵みにあずかることもできず、私たちの根本的な希望に与ることも出来ない者でした。このような恵みに導かれていることを心より感謝いたします。
イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。