何事も利己心や虚栄心からするのではなく、へりくだって、互いに相手を自分よりも優れた者と考え、めいめい自分のことだけでなく、他人のことにも注意を払いなさい。フィリピ2:3~4

聖書には、主イエスがやがて捕らえられて十字架の死をとげようとするときに、弟子たちの中では、誰が一番偉いかということが話し合われていました。それに対して、主イエスは、「いちばん先になりたい者は、すべての人の後になり、すべての人に仕える者になりなさい。」(マルコ9:35)、「あなたがたも知っているように、異邦人の間では、支配者と見なされている人々が民を支配し、偉い人たちが権力を振るっている。しかし、あなたがたの間では、そうではない。あなたがたの中で偉くなりたい者は、皆に仕える者になり、いちばん上になりたい者は、すべての人の僕になりなさい。」(マルコ10:42~44)と言われました。

私たちは、あの弟子たちのように自分が他の人の上に立ちたい。他の人を支配しようという思いを持つ傾向があります。しかし、主イエスは、神の御子でありながらへりくだって人の子としてお生まれになり、出会う人々に仕えるものとして歩み通してくださったことが分かります。

「へりくだって、互いに相手を自分よりも優れた者と考え」るというのは、主イエス自身がそのように歩んで下さったことでもあります。「自分のことだけではなく、他人のことにも注意を払いなさい」と言われているように、神は、かねてより隣人を愛することを教えてこられました。

祈り

天の父なる神様、あなたは私たち一人一人をまことに価値のある尊い存在として見ていてくださり、私たちの命を贖うためにあなたのひとり子をもお与えくださったことを感謝いたします。私たちもへりくだって互いに相手を自分より優れた者と見ることが出来ますように。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。