私が、『主よ、あなたはどなたですか』と申しますと、主は言われました。『わたしは、あなたが迫害しているイエスである。起き上がれ。自分の足で立て。わたしがあなたに現れたのは、あなたがわたしを見たこと、そして、これからわたしが示そうとすることについて、あなたを奉仕者、また証人にするためである。 使徒言行録26章16節
私が『主よ。あなたはどなたですか。』と言いますと、主がこう言われました。『わたしは、あなたが迫害しているイエスである。起き上がって、自分の足で立ちなさい。わたしがあなたに現われたのは、あなたが見たこと、また、これから後わたしがあなたに現われて示そうとすることについて、あなたを奉仕者、また証人に任命するためである。(新改訳)
これは、ダマスコ途上でクリスチャンを迫害するために出かけていく途中のパウロに、主イエスが出会い、彼に使命を与えられた時のことばです。
ここで与えられたビジョンは、時とともに消えていくようなものではありませんでした。それは彼にとって、非常にはっきりとした、生涯に目標を与えるものでした。そのため彼は、「私は、この天からの啓示にそむかず」と言っているほどです。
このとき以来、パウロの生涯は180度変わったと言ってもよいでしょう。主イエスを迫害するものから、主イエスを救い主として宣べ伝える者になったのです。ここで主はパウロに、いわば次のように言われたのです。「あなたの生涯は、これからわたしの願いを実現する生涯となるのです。そのために聖霊があなたを導かれる」
私たちクリスチャンである者も、生れ変った時、主イエスが私たちに望んでおられることについてのビジョンが与えられます。そこで重要なことは、このビジョンにそむかずに生きることを学ぶことです。そのためには、福音の内容を理解しているだけでは十分ではありません。私はまずイエスに個人的に結び付かなければなりません。これが基礎となるのです。
この時、パウロに対して宣教のことばを与えられたのでも、教理を与えられたのでもありません。彼は、イエス・キリストとの生きた関係に入れられたのである。「あなたを奉仕者、また証人に任命する」とは、パウロの主イエスに対する個人的な関係を表しているみことばです。
祈り
天の父なる神様、かっては神を知らず、自分本位に生活していたものですが、あなたの恵みによって、主イエスの救いに与るものとしてくださっていることを心より感謝いたします。パウロが、主イエスに出会って新しい人生を歩むようになったように、わたしもあなたの聖霊の導きのうちに、あなたの御心を求めて生きる者とならせてください。
イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。