5:46 自分を愛してくれる人を愛したところで、あなたがたにどんな報いがあろうか。徴税人でも、同じことをしているではないか。

 5:47 自分の兄弟にだけ挨拶したところで、どんな優れたことをしたことになろうか。異邦人でさえ、同じことをしているではないか。

 

主イエスは「自分を愛してくれる人を愛したところで、あなたがたにどんな報いがあろうか。徴税人でも、同じことをしているではないか。」と言われました。「徴税人」というのは、ローマ帝国にやとわれて、同胞であるユダヤ人たちから税金を取る働きをしていた人たちです。

 

実際にはローマ帝国に納める金額以上のものを取り立てて私腹を肥やしていたので、ユダヤ人たちからは罪びと、売国奴と言われて嫌われていました。そのような徴税人でも自分を愛してくれる人は愛している。自分を愛してくれる人を愛しているだけであればあなた方も徴税人と同じではないか、そのような程度のものでは報いをいただくことは出来ないと言われるのです。

 

同じように、「自分の兄弟にだけ挨拶したところで、どんな優れたことをしたことになろうか。異邦人でさえ、同じことをしているではないか。」と言われました。「異邦人」は、イスラエル人ではなく、神の律法をも知らない人たちですが、その異邦人でさえ自分たちの間では挨拶をしている。

 

神の民であるイスラエル人たちは、それ以上のことをしていくのは当然ではないか。自分たちの同胞だけを愛する、自分の気の合う人だけを愛するというのでは神の民としてふさわしくないではないかと言われるのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、自分を愛してくれる人だけを愛するのではなく、むしろそのような分け隔てを超えて愛することを教えてくださったイエス様は、その生きざまによって模範を示してくださいました。少しでもイエス様に近づくものとなることが出来ますように。

イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。