23:35 民衆は立って見つめていた。議員たちも、あざ笑って言った。「他人を救ったのだ。もし神からのメシアで、選ばれた者なら、自分を救うがよい。」

23:36 兵士たちもイエスに近寄り、酸いぶどう酒を突きつけながら侮辱して、

23:37 言った。「お前がユダヤ人の王なら、自分を救ってみろ。」

23:38 イエスの頭の上には、「これはユダヤ人の王」と書いた札も掲げてあった。

 

イエス様が公生涯に入っていかれる直前、荒野において悪魔の誘惑に遭遇しました。40日40夜断食した後、おなかがすいていたイエス様に対して言われた悪魔の誘惑は、「神の子なら、これらの石がパンになるように命じたらどうだ。」(マタイ4:3)というものでした。つまり、神の子なら自分を救ったらどうだというものでした。

 

ここで、兵士たちが「お前がユダヤ人の王なら、自分を救ってみろ。」といっている言葉も、悪魔の誘惑の言葉であると言ってもよいでしょう。お前なら、そのような苦しみを避けるために十字架から降りてくることも出来るだろう。十字架につける者たちを簡単に蹴散らすことも出来ることも悪魔は知っているのです。

 

しかし、罪のない神の御子が十字架に架かることなしに、聖書の預言は実現せず、罪ある人たちの罪を贖うことは出来ないのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、悪魔の誘惑は、あなたの救いの計画を実現させまいとして、十字架に向かうキリストを阻止しようとするものでした。そのことを通しても、私たちの最大の敵は悪魔であり、罪の力・死の力であることが分かります。あらゆる誘惑を退けて、私たちの罪の贖いを実現してくださった恵みを感謝いたします。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。