31:25 ラバンがヤコブに追いついたとき、ヤコブは山の上に天幕を張っていたので、ラバンも一族と共にギレアドの山に天幕を張った。
31:26 ラバンはヤコブに言った。「一体何ということをしたのか。わたしを欺き、しかも娘たちを戦争の捕虜のように駆り立てて行くとは。
31:27 なぜ、こっそり逃げ出したりして、わたしをだましたのか。ひとこと言ってくれさえすれば、わたしは太鼓や竪琴で喜び歌って、送り出してやったものを。
31:30 父の家が恋しくて去るのなら、去ってもよい。しかし、なぜわたしの守り神を盗んだのか。」
31:31 ヤコブはラバンに答えた。「わたしは、あなたが娘たちをわたしから奪い取るのではないかと思って恐れただけです。
31:32 もし、あなたの守り神がだれかのところで見つかれば、その者を生かしてはおきません。我々一同の前で、わたしのところにあなたのものがあるかどうか調べて、取り戻してください。」ヤコブは、ラケルがそれを盗んでいたことを知らなかったのである。
およそ20年間、ラバンのもとで働いてきたヤコブでしたが、神がカナンの地に帰るようにと言われたことを受けて、カナンの地に出発します。しかし、ラバンには内緒で出発し、妻のラケルが、家の守り神の偶像を盗んでしまいました。
ヤコブはそのことを知りませんでしたから、ラバンに対して、もしも私たちが盗んだのでしたらそのものを生かしてはおきませんといって、持ち物を全て調べさせるのです。家の守り神といっても偶像に過ぎないものですから何ら価値のあるものではありませんでしたが、ラケルは、その偶像に対して何らかの思い入れがあったのかもしれませんし、何か金目のものをと思って盗んだのかもしれません。
いずれにしてもラケルのしたことは、してはならないことであり、もしも見つかったなら自分のいのちを失うことになったのです。しかし、このような人間のした過ちの中にも主は働いてくださって、ヤコブとその家族を守られたことが分かります。
祈り
天の父なる神様、ラケルはあやまちを犯しましたが、あなたはヤコブとその家族を祝福してくださり、人生の旅路を守り導いてくださいました。私たちをも過ちや誘惑から守り、あなたの恵みのうちを歩み続けることが出来ますように。
イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。