20:17 パウロはミレトスからエフェソに人をやって、教会の長老たちを呼び寄せた。
20:18 長老たちが集まって来たとき、パウロはこう話した。「アジア州に来た最初の日以来、わたしがあなたがたと共にどのように過ごしてきたかは、よくご存じです。
20:19 すなわち、自分を全く取るに足りない者と思い、涙を流しながら、また、ユダヤ人の数々の陰謀によってこの身にふりかかってきた試練に遭いながらも、主にお仕えしてきました。
20:20 役に立つことは一つ残らず、公衆の面前でも方々の家でも、あなたがたに伝え、また教えてきました。
パウロは、エフェソの教会の長老たちを呼んで、おそらくはもう二度と会えないだろうという思いをもって、彼らに残しておきたいことを述べました。
これから彼はエルサレムに行き、それからローマに行くことを神様から示されていました。主に異邦人に対する福音宣教の担い手として働いてきましたが、エルサレムの教会との主にある交わりを大切に覚えていたのです。特に窮乏の中にあるエルサレムの教会のために多くの献金をも携えていったと思われます。
けれども、パウロにとってエルサレムに行くことは、非常に大きなリスクをもたらすものでもありました。ユダヤ人たちは、パウロを殺害しようとして執拗にも彼の後を追って来たこと、それによって殺されそうになったことは幾度もあったのでした。
祈り
天の父なる神様、多くの町々をめぐって福音を伝えてきたパウロは、エフェソの教会の長老たちを読んで最後のお別れの言葉を語りました。再び会うことはできないだろうという思いをもつとともに、これまでの彼らとの主にある交わりを踏まえてこの言葉を語りました。主が彼らとともにおられるたように、私たち喪主と共に歩み続けることが出来ますように。
イエス・キリストの御名によって祈ります。