5:1 ところが、アナニアという男は、妻のサフィラと相談して土地を売り、
5:2 妻も承知のうえで、代金をごまかし、その一部を持って来て使徒たちの足もとに置いた。
アナニアも、土地を売り、その代金を使徒たちの足もとにおいたのですが、彼の場合は「妻も承知のうえで、代金をごまかし」てそれを捧げたのでした。実際に売れた土地の代金をごまかして捧げたのです。
ここで「ごまかし」と訳されている言葉は、「盗む」とも訳すことができます。ですから、このところは、「代金を盗んで、その一部を持って来た」とも訳すことができるのです。
3節のペトロの言葉の中にも「なぜ、土地の代金をごまかしたのか」とありますが、これも「なぜ、土地の代金を盗んだのか」と訳すことができます。ですから、この言葉から分かることは、アナニアとサフィラは、前もって、土地を売ったその代金を主に献げると公に言っていたのです。
ですから、そのことを使徒たちも知っていました。使徒たちばかりではなくて、他の人たちもおそらく知っていたのです。しかし、アナニアが実際に持って来たのは、その一部だったのです。
祈り
天の父なる神様、あなたはすべてをご存じのお方です。アナニアと妻のサフィラは土地を売った代金をごまかして神に捧げました。この後でペトロが述べているように、ささげることも自由ですし、一部を捧げることもその人の判断ですればよいことですが、それをごまかして捧げたことが問題とされました。あなたの前に正直に生きることが出来ますように。
イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。