34:18 ハモルとその息子シケムは、この条件なら受け入れてもよいと思った。

34:19 とくにシケムは、ヤコブの娘を愛していたので、ためらわず実行することにした。彼は、ハモル家の中では最も尊敬されていた。

34:20 ハモルと息子シケムは、町の門のところへ行き町の人々に提案した。

34:21 「あの人たちは、我々と仲良くやっていける人たちだ。彼らをここに住まわせ、この土地を自由に使ってもらうことにしようではないか。土地は御覧のとおり十分広いから、彼らが来ても大丈夫だ。そして、彼らの娘たちを我々の嫁として迎え、我々の娘たちを彼らに与えようではないか。

34:22 ただ、次の条件がかなえられれば、あの人たちは我々と一緒に住み、一つの民となることに同意するというのだ。それは、彼らが割礼を受けているように、我々も男性は皆、割礼を受けることだ。

34:23 そうすれば、彼らの家畜の群れも財産も動物もみな、我々のものになるではないか。それには、ただ彼らの条件に同意さえすれば、彼らは我々と一緒に住むことができるのだ。」

 

この事件の首謀者は、ディナと同じ腹の子供であるシメオンとレビでした。彼らは妹であるディナのことを大切に思ったのでしょうが、復讐という形でハモルやシケムに応えようとしてしまいました。

 

私たちも自分や肉親などが誰かから痛い思いをさせられた時、復唱してやろう、仇討ちをしようという思いを持つことがあるかもしれません。しかし、ローマ書には、「愛する人たち、自分で復讐せず、神の怒りに任せなさい。「『復讐はわたしのすること、わたしが報復する』と主は言われる」と書いてあります。」(ローマ1219)と言われています。

 

シケムの父ハモルは、息子のとった愚かな行動に対して目を向けるのではなく、むしろシケムの罪には目を向けようとせず、どうしたらディナとの結婚が出来るかを考えて、結納金や者のやり取りなどによってこの問題を解決しようとしています。

 

日本でもよく言われてきた、「水に流す」というやり方をもって、過失の埋め合わせをしようとしているのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、この世界には人を騙したり、傷つけたり、亡き者にしようとするようなことがありますが、あなたはどの人に対しても、真の意味で生きることを願っておられます。だからこそあなたのひとり子をも与えてくださいました。あなたの愛に真心をもってお応えしていくことが出来ますように。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。