わが子よ/ならず者があなたを誘惑しても/くみしてはならない。

彼らはこう言うだろう。「一緒に来い。待ち伏せして、血を流してやろう。罪もない者をだれかれかまわず隠れて待ち、陰府のように、生きながらひと呑みにし/丸呑みにして、墓穴に沈めてやろう。金目の物は何ひとつ見落とさず/奪った物で家をいっぱいにしよう。我々と運命を共にせよ。財布もひとつにしようではないか。」

 

ここに「ならず者」と言われている人々とはどのような人たちでしょうか。やくざや暴走族、犯罪を犯して刑務所に入っているような人を思い浮かべることもあるかと思います。ここには、「血を流してやろう」という言葉がありますので、命を奪おうとしている人たち、人を人とも思わないで虐待したり、殺害したりするような人たちということも出来ると思います。

 

私はそのような人と友達になることもないし、犯罪を犯して刑務所に入るようなこともしていないから私とは関係ないと思われるかもしれません。しかし、世界や日本の歴史を振り返ると、絶えず戦争や争いを繰り返してきたことが分かります。

 

第2次世界大戦の敗戦に至るまで、日本は71年もの間戦争を続けてきました。日本に住む者は天皇の臣民として、天皇のために命を投げ出すことが尊ばれ、多くの人を殺した人が英雄とされるような時代がありました。子供たちの遊びの多くの戦争に基づくような遊びでした。

 

あの敗戦以来73年余りが過ぎましたが、今与党政治家、指導者の方々はかっての時代に戻そうとするような政策を打ち出しています。集団的自衛権を行使することによって、日本が攻められていなくても、アメリカ軍が戦争を行うときに自衛隊もそれに加担することが出来るように安保法案が強行採決によって決議されました。

 

現在の日本国憲法の特徴は、国民主権、基本的人権、平和主義ですが、自民党の改憲案では、天皇が日本国の元首であることが明記され、国民の基本的人権がかなり制限されるようになり、憲法に自衛隊が明記されることによって、アメリカ軍の要請に基づいて自衛隊が増強されるとともに、アメリカ軍の補完的な働きをするようになることが予想されます。

 

祈り

 

天の父なる神様、人類はこれまで幾度となく争いを繰り返し、あなたが与えてくださった動物や植物、人々のいのちを奪うこと、環境を破壊することを繰り返してきました。クリスチャンであるシュバイツアー博士が生命への畏敬を唱えたように、いのちを尊び、愛するものとならせてください。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。