8:18 シモンは、使徒たちが手を置くことで、“霊”が与えられるのを見、金を持って来て、
8:19 言った。「わたしが手を置けば、だれでも聖霊が受けられるように、わたしにもその力を授けてください。」
8:20 すると、ペトロは言った。「この金は、お前と一緒に滅びてしまうがよい。神の賜物を金で手に入れられると思っているからだ。
8:21 お前はこのことに何のかかわりもなければ、権利もない。お前の心が神の前に正しくないからだ。
8:22 この悪事を悔い改め、主に祈れ。そのような心の思いでも、赦していただけるかもしれないからだ。
8:23 お前は腹黒い者であり、悪の縄目に縛られていることが、わたしには分かっている。」
8:24 シモンは答えた。「おっしゃったことが何一つわたしの身に起こらないように、主に祈ってください。」
8:25 このように、ペトロとヨハネは、主の言葉を力強く証しして語った後、サマリアの多くの村で福音を告げ知らせて、エルサレムに帰って行った。
シモンは、使徒たちが手を置くことで、“霊”が与えられるのを見、金を持って来て、「わたしが手を置けば、だれでも聖霊が受けられるように、わたしにもその力を授けてください。」と使徒たちにお願いしました。お金で神の賜物を手に入れようとしたのでした。
この世の中では、何を手に入れるにもお金を出して手に入れるような風潮がありますが、同時にお金によっては手に入れることの出来ないものもあります。家族や愛情など、本当に価値のあるものはお金で手に入れることは出来ないものです。
このため、使徒ペトロは、「この金は、お前と一緒に滅びてしまうがよい。神の賜物を金で手に入れられると思っているからだ。お前はこのことに何のかかわりもなければ、権利もない。お前の心が神の前に正しくないからだ。」とシモンに語りました。
シモンは、「おっしゃったことが何一つわたしの身に起こらないように、主に祈ってください。」と訴えました。ペトロはシモンのためにも祈ったと思いますが、この出来事によって、霊に導かれた使徒たちやピリポたちの働きが、神の導きによってサマリアにも広がり、さらにこの後ローマ帝国内の全域にまで広がっていくことになるのです。
祈り
天の父なる神様、あなたによって与えられている恵みは、計り知れないものですが、それはすべて無償で与えられているものです。あなたが与えてくださるあらゆる恵みはお金で買えるものではありません。すべてお金にはかえられないものです。そのような恵みを与えられて生かされていることを心より感謝いたします。
イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。