御子に関するものです。御子は、肉によればダビデの子孫から生まれ、聖なる霊によれば、死者の中からの復活によって力ある神の子と定められたのです。この方が、わたしたちの主イエス・キリストです。ローマ1:3~4
御子に関することです。御子は、肉によればダビデの子孫として生まれ、聖い御霊によれば、死者の中からの復活により、大能によって公に神の御子として示された方、私たちの主イエス・キリストです。(新改訳)
「御子に関する」と訳されていますが、原語を見ると、「彼の息子について」ということで、「彼」とは神のことを指しています。この手紙が書かれた当時は、クリスチャンとなった教会のメンバーの多くはユダヤ人であり、彼らは旧約聖書を読んでいました。ここで御子イエス・キリストが福音の中心であることを強調することは、ユダヤ教とキリスト教の明白な区別をすることでもあります。
福音の内容、福音の中心、福音そのものがイエス・キリストであると、今日のみ言葉は教えています。言葉をかえて言えば、旧約聖書は、すべてイエス・キリストを証ししているということです。福音とは、イエス・キリストについての「良い知らせ」なのです。主イエス・キリストご自身に目を留めるならば、何が本当で何が間違っているのか、何がよくて何が悪いのかが、根本的にわかるようになります。キリストから目が離れてしまうから、すべてが混乱してしまうのです。ここに、聖書を理解するための大切なポイントがあるのです。
「御子は、肉によればダビデの子孫として生まれ、」というみことばは、神の御子である主イエスが、人間として生まれたとともに、旧約聖書の約束を成就するものとしてお生まれになったことを教えています。神は、アブラハムに「あなたの子孫からメサイアが生まれる」と約束し、ヤコブの時代には、そのメサイアはユダ族から生まれることを約束なさいました(創世記49章)。それからダビデには、「あなたの子孫からメサイアは生まれる」と約束し、ダビデの子ソロモンを通して王権を相続する者として生まれる、と約束しておられたのです。
この約束が、今から2000年前に、イエス・キリストの誕生とその生涯と死と復活によって実現したのです。
祈り
天の父なる神様、クリスマスを直前に控えてのこのとき、約束されていた救い主(メサイア)、神の御子が人としてこの世に来てくださり、私たちを罪と死の中から救うために、贖いとしてご自身をささげて下さり、死に打ち勝ってよみがえって下さいました。
主イエス・キリストこそ、私たちが最も必要としている救い主です。このことを覚えつつ、御子の誕生を祝うクリスマスを、心から祝うことが出来ますように。
イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。