実に、キリストはわたしたちの平和であります。二つのものを一つにし、御自分の肉において敵意という隔ての壁を取り壊し、規則と戒律ずくめの律法を廃棄されました。こうしてキリストは、双方を御自分において一人の新しい人に造り上げて平和を実現し、十字架を通して、両者を一つの体として神と和解させ、十字架によって敵意を滅ぼされました。エフェソ2:14~16

ここには、イエス・キリストが、「敵意という隔ての壁を取り壊し」てくださったといわれています。神は聖なるお方ですから、罪は、必然的に神との間に敵意という隔ての壁をつくってしまうのです。罪ある者は神の前に出ることはできません。

そのような私たちが神との関係を回復し、罪を赦され、神と共に生きることができるものとするために、神はそのひとり子を遣わしてくださったのです。

主イエスは、「はっきり言っておく。人は、新たに生まれなければ、神の国を見ることはできない。」(ヨハネ3:3)といわれましたが、私たちにイエス・キリストを私の救い主と信じる信仰が与えられたのは、私たちがキリストによって、そして聖霊によって新しくされたことに他なりません。

「御自分において一人の新しい人に造り上げて平和を実現」し「神との和解」をもたらしてくださいましたが、ここで重要な言葉は、「御自分において」という言葉です。主イエスが実現してくださったその生涯と十字架の死と復活によって、私たちは、神の前に新しい身分を与えられたのです。

御子の犠牲の死によって、神との間を隔てていた敵意はなくなったのです。ですから、私たちはこのような恵みを与えられたことの感謝をもって、神の御心にお応えしていくものでありたいと思います。

祈り

天の父なる神様、あなたの前にどれほど多くの罪を重ねてきた者でしょうか。しかしあなたは罪びとを招いてその罪を赦し、あなたの恵みによって新しく生きるものとしてくださいました。感謝をもってあなたの恵みのうちを歩み続けることができますように。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。