22:30 翌日、千人隊長は、なぜパウロがユダヤ人から訴えられているのか、確かなことを知りたいと思い、彼の鎖を外した。そして、祭司長たちと最高法院全体の召集を命じ、パウロを連れ出して彼らの前に立たせた。
23:1 そこで、パウロは最高法院の議員たちを見つめて言った。「兄弟たち、わたしは今日に至るまで、あくまでも良心に従って神の前で生きてきました。」
23:2 すると、大祭司アナニアは、パウロの近くに立っていた者たちに、彼の口を打つように命じた。
千人隊長は、事の次第を詳しく知りたいと思い、ユダヤの最高議会を招集して、最高法院によってパウロを取り調べさせるようにしました。ユダヤ人の宗教に関することは千人隊長にはよくわからなかったからです。
パウロは、最高法院において、先ず「兄弟たち、わたしは今日に至るまで、あくまでも良心に従って神の前で生きてきました。」と述べています。最高法院は宗教の指導者であり、神を信じて生きる人々であるはずの人たちでした。
それに対して、パウロもまた同じく神を信じ、神に従って生きていこうとしてきた者であると述べています。すなわち、自分も旧約聖書に従って生きてきた者であるというのです。実際パウロはファリサイ派に属し、ガマリエルという師のもとでファリサイ派の神学を学び、それを実践するためにユダヤ人からキリスト教に改宗した人たちを迫害していた人物でした。本当に神に聞き従っているのかということをパウロは、最高法院の人たちに問いかけていくのです。
祈り
天の父なる神様、パウロは、「兄弟たち、わたしは今日に至るまで、あくまでも良心に従って神の前で生きてきました。」と告白しましたが、神に聞き従う熱心をもって生きてきたパウロを用いて、あなたの救いの御業を行わせてくださり、パウロを通して計り知れないほど多くの人々に救いの恵みに与るように導かれたことを感謝いたします。
イエス・キリストの御名によって祈ります。