16:8 主人は、この不正な管理人の抜け目のないやり方をほめた。この世の子らは、自分の仲間に対して、光の子らよりも賢くふるまっている。

16:9 そこで、わたしは言っておくが、不正にまみれた富で友達を作りなさい。そうしておけば、金がなくなったとき、あなたがたは永遠の住まいに迎え入れてもらえる。

16:10 ごく小さな事に忠実な者は、大きな事にも忠実である。ごく小さな事に不忠実な者は、大きな事にも不忠実である。

 

このたとえ話のメッセージの結論は、「この世の子らは、自分の仲間に対して、光の子らよりも賢くふるまっている。」ということにあります。

 

このたとえに出てくる主人は、高利貸しであったようです。主人は高い利子をとっていましたが、管理人は、主人からお金を借りている人を呼んで、『油百バトス』を『五十バトスと書き直しなさい。』『小麦百コロス』を『八十コロスと書き直しなさい。』と言いました。これは、利息分を免除したということです。

 

レビ記2536節によると、聖書に従う人々は利息を取って金を貸すことは禁じられていました。その意味では、この管理人は、不正な主人のやり方を改めて、まことの主人である神に忠実であろうとしたともいえるでしょう。

 

主人は管理人に対して、「おまえは何故、勝手に利息を免除したのか。」と問い詰めることができたかもしれません。しかし管理人は主人が最初貸し出した金額に対して損害を与えたわけではありません。しかも管理人の賢いところは、自分のお金ではなく、主人のお金をそのままうまく利用して、借りている人に対して恩を売り、自分が路頭に迷うことにならないようしたのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、あなたは主なる神に忠実であることを教えてくださいましたが、この世の主人は、必ずしも良い主人であるとは言えません。為政者たちも自分のことしか考えていないようなこともあります。そうした主人に対して盲目的に従うというのではなく、み言葉に従って生きることが出来ますように。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。