また、わたしが適切な言葉を用いて話し、福音の神秘を大胆に示すことができるように、わたしのためにも祈ってください。わたしはこの福音の使者として鎖につながれていますが、それでも、語るべきことは大胆に話せるように、祈ってください。エフェソ6:19~20

パウロは「この福音の使者として鎖につながれています」と言われているように、この手紙を獄中で書いています。それは犯罪を犯して捕らえられたのではなく、イエス・キリストの福音を宣べ伝えたためにユダヤ人たちからの激しい迫害を受けたためです。このために彼は幾度も命の危険にさらされました。

パウロは数多くの激しい迫害にもかかわらず、大胆に福音を伝えてきたのです。しかし、ひるむことや不安を覚えること、恐怖を覚えることもあったと思います。ですから、「福音の神秘を大胆に示すことができるように、わたしのためにも祈ってください。」と述べているのです。

神様は、強い人だからパウロを選んだわけではありません。それは他の弟子たちも同じです。1コリント6章には、「神は地位のある者を無力な者とするため、世の無に等しい者、身分の卑しい者や見下げられている者を選ばれたのです。」(1コリント1:28)と言われているとおりです。

パウロ自身も様々な弱さを持ち、欠け多き者でしたが、神に導かれ、聖霊が働いてくださったためにあのような主の御業を行うことが出来、パウロ書簡を多く残すことが出来たのです。

祈り

天の父なる神様、恐れや不安のためになすべきこともできないでいることがありますが、パウロが語っているように、大胆にあなたの御心を行うものとならせてください。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。