ユダヤ人たちは、主イエスと預言者たちを殺したばかりでなく、わたしたちをも激しく迫害し、神に喜ばれることをせず、あらゆる人々に敵対し、異邦人が救われるようにわたしたちが語るのを妨げています。こうして、いつも自分たちの罪をあふれんばかりに増やしているのです。しかし、神の怒りは余すところなく彼らの上に臨みます。1テサロニケ2:15~16
「ユダヤ人たちは」という訳を見ると、ユダヤ人はひどい人たちだという印象を持つかもしれませんが、原文では、「このユダヤ人たちは」となっていて、このようなことをする人たちは一部のユダヤ人たちであることが分かります。
イエス・キリストもまたその弟子たちも、主に福音を伝えたのはユダヤ人たちに対してでした。そしてパウロも同胞であるユダヤ人たちにまず福音を伝えていきました。しかし、神の御心は「エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの証人となる。」(使徒1:8)とあるように、異邦人を含めた全世界にこの福音が伝えられ、イエス・キリストによって救われる人たちが起こされていくことでした。
そしてパウロは、主イエスによって特に異邦人に福音を宣べ伝える者とされたのです。彼も以前は異邦人を敵視したり見下したりするような者でしたが、異邦人を愛し、異邦人と交わり、異邦人に福音を伝えるようになって、それを妨害しようとするユダヤ人たちの罪に気づかされるようになっています。
祈り
天の父なる神様、パウロをはじめとしてたくさんの人々によって、命を懸けて福音を伝えてくださったことを心より感謝いたします。人間の造る隔ての壁や偏見を超えて、愛をもって福音を伝えるものとならせてください。
イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。