5:42 求める者には与えなさい。あなたから借りようとする者に、背を向けてはならない。」

 

いつの時代でも貧しい人たちがいますが、イエス様は、求めている者、借りようとする者が、返すことができるかどうかを基準とするのではなく、相手の貧しさを基準として、背を向けてはならないと言われました。「求める者には与えなさい。あなたから借りようとする者に、背を向けてはならない。」と言われるのです。

 

同じ原則が、先に言われていた39節後半から41節に記されている三つの事例においても言えるのです。「あなたの右の頬を打つ誰か」の気持ちを考えて、その相手の気持ちを基準として、イエス様は、「左の頬をも向けなさい」と言われるのです。また、イエス様は、「あなたを訴えて下着を取ろうとする者」の気持ちを考えて、その相手の気持ちを基準として、「上着をも取らせなさい」と言われるのです

 

侮辱されれば、侮辱し返す。訴えて下着を取ろうとする者には、こちらも法に訴えて下着を取られないようにする。一ミリオン行くように強いられれば、憤りながら仕方なく、一ミリオン行く。それが生まれながらの私たちの姿です。「目をつぶされたら、相手の目をつぶさなくては気が済まない」、それが生まれながらの私たちの姿です。

 

しかし、イエス様は、そのような私たちに、悪人が要求する以上のことを、自ら進んでしなさい、と言われるのです。そのようにして、むしろ相手を真実に愛することによって報復そのものに終わりをもたらせと言われるのです。ここに平和を実現する者の姿があります。

 

祈り

 

天の父なる神様、相手の気持ちを考えて、求めるものには与えることを教えてくださいました。これは、イエス・キリストご自身の生きざまのうちに見られるものです。私たちもイエス様に近づくことが出来ますようにお導きください。

イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。