8:5 さて、イエスがカファルナウムに入られると、一人の百人隊長が近づいて来て懇願し、

 8:6 「主よ、わたしの僕が中風で家に寝込んで、ひどく苦しんでいます」と言った。

 

イエスさまがガリラヤ湖畔の町カファルナウムに入られると、一人の百人隊長が近づいて来ました。百人隊長とは、100人の歩兵を指揮する隊長のことです。その軍隊がローマの軍隊であったか、領主ヘロデ・アンティパスの軍隊であったかは分かりませんが、いずれにせよ、彼は異邦人でした。

 

異邦人である百人隊長がイエスさまに近づいて来て、懇願したのです。「主よ、わたしの僕が中風で家に寝込んでひどく苦しんでいます」。ここで、「僕」と言われている言葉は、「子供」とも訳すことができる言葉です。子供のように可愛がっていた僕が中風で家に寝込んで、ひどく苦しんでいたのです。

 

中風というのは、「半身の付随、腕または脚の麻痺する病気」のことです。脳梗塞、脳出血のために体が麻痺してしまうことは今でもあることです。これは病気の中でも非常に重症の部類であって、この僕と言われる百人隊長の部下は、この病になって以来生活が一変して、床に臥せる日々が続いていたと思われます。

 

祈り

 

天の父なる神様、イエス様はあらゆる病を癒されましたが、今日の聖句は異邦人である百人隊長の懇願に耳を傾けてくださるキリストの姿を表しています。現代の医学においてもいやすことが出来ないような病をもいやしてくださるキリストの深い憐みと権威をもって、私たちにも望んでくださる恵みを感謝いたします。

イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。