5:12 このようなわけで、一人の人によって罪が世に入り、罪によって死が入り込んだように、死はすべての人に及んだのです。すべての人が罪を犯したからです。

 5:13 律法が与えられる前にも罪は世にあったが、律法がなければ、罪は罪と認められないわけです。

 5:14 しかし、アダムからモーセまでの間にも、アダムの違犯と同じような罪を犯さなかった人の上にさえ、死は支配しました。実にアダムは、来るべき方を前もって表す者だったのです。

 

「一人の人によって罪が世に入り、罪によって死が入り込んだように、死はすべての人に及んだのです。すべての人が罪を犯したからです。」と言われています。人類の始祖であるアダムが罪を犯したために死がもたらされ、すべての人に罪と死がもたらされるようになりました。

 

人は皆、罪を持ったまま生まれてきて、自らの罪のために死んでいくのです。しかし、これは初めからそうだったわけではありません。本来の人間は罪のない者として創造され、神と共に永遠の命に生きる者として造られたのです。

 

ここには、罪と死が全人類に及んだことが記された後で、「実にアダムは、来るべき方を前もって表す者だったのです。」と言われています。「来るべき方」とは、「第2のアダム」とも呼ばれるイエス・キリストのことです。

 

第1のアダムは、神のかたちに似せて創造された本来の人としてのあり方を実現することが出来ませんでしたが、第2のアダムであるイエス・キリストは、人としてこの世に生まれ、父なる神の御心の通りの生涯を送られ、第1のアダムが出来なかったことを完璧に実現してくださったのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、私たちは、自分たちの力や努力によっては罪と死の束縛から逃れることのできない者ですが、イエス・キリストの到来によって、キリストのゆえに罪を贖われて、いのちの人生を生きる道が開かれたことを感謝いたします。キリストに倣う者として生きることが出来ますように。

イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。