23:27 この者がユダヤ人に捕らえられ、殺されようとしていたのを、わたしは兵士たちを率いて救い出しました。ローマ帝国の市民権を持つ者であることが分かったからです。

 23:28 そして、告発されている理由を知ろうとして、最高法院に連行しました。

 23:29 ところが、彼が告発されているのは、ユダヤ人の律法に関する問題であって、死刑や投獄に相当する理由はないことが分かりました。

 23:30 しかし、この者に対する陰謀があるという報告を受けましたので、直ちに閣下のもとに護送いたします。告発人たちには、この者に関する件を閣下に訴え出るようにと、命じておきました。」

 

これは千人隊長から総督へのパウロに関する書簡の内容ですが、ユダヤ人たちがローマの市民権を持っているパウロを殺害しようとしている陰謀を聞きつけて、パウロを救い出して総督のもとに送るという趣旨のことが記されています。

 

ユダヤ人たちの訴えを吟味すると、それは「ユダヤ人の律法に関する問題であって、死刑や投獄に相当する理由はないことが分かりました。」と述べています。

 

ローマの法律に照らしてみてもパウロを死刑や投獄にするような案件ではなく、ユダヤ人の宗教上の理由にすぎないものであることが分かりましたので、総督のもとに送りますと言われています。

 

この状況では、兵隊の護衛がなければパウロはたちまちにして捕らえられ、殺害されてしまったことでしょう。そうならないように神はローマの兵隊をも用いて彼を守ってくださったのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、あなたは人を用いてあなたの救いの御業を実現してくださいますが、使徒パウロはこのために大きな働きをしてくださいました。パウロを通してもたらされた福音の恵みは今も私たちに伝えられて、神の救いに与ることが出来るように導かれていることを感謝いたします。

イエス・キリストの御名によって祈ります。