20:1 アブラハムは、そこからネゲブ地方へ移り、カデシュとシュルの間に住んだ。ゲラルに滞在していたとき、

20:2 アブラハムは妻サラのことを、「これはわたしの妹です」と言ったので、ゲラルの王アビメレクは使いをやってサラを召し入れた。

20:3 その夜、夢の中でアビメレクに神が現れて言われた。「あなたは、召し入れた女のゆえに死ぬ。その女は夫のある身だ。」

 

ゲラルは、ベエルシェバの西にあたる地域ですが、アブラハムがゲラル地方に住んだとき、妻のサラを私の妹ですと言ったために、ゲラルの王アビメレクは、妻のサラを宮廷に召し入れました。

 

これは、ゲラルの王とサラの不倫を促すことでした。アブラハムは、かつて同じことをエジプトの王に対しても行ったことがありました(創世記1211節以下参照)。エジプトにいた時は、神がサラを召しいれたエジプト王に災いを下されたので、罪を犯すことなくサラはアブラハムのところに返されました。

 

ゲラルの王の場合も、神が王に災いが起こることを告げたために、サラは罪を犯すことなくアブラハムのところに返されました。いずれの場合もアブラハムの過ちによって、サラが不倫を犯すことがないように、神が介入してくださいました。ここで神の介入がなければ、アブラハムとサラの間には子供が生まれることはなかったでしょうし、この後アブラムとサラが出合うこともなかったかもしれません。

 

祈り

 

天の父なる神様、私たちも数々の過ちを犯してしまう者ですが、あなたの守りのうちに、導かれ支えられていることを感謝いたします。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。