9:59 そして別の人に、「わたしに従いなさい」と言われたが、その人は、「主よ、まず、父を葬りに行かせてください」と言った。

9:60 イエスは言われた。「死んでいる者たちに、自分たちの死者を葬らせなさい。あなたは行って、神の国を言い広めなさい。」

9:61 また、別の人も言った。「主よ、あなたに従います。しかし、まず家族にいとまごいに行かせてください。」

9:62 イエスはその人に、「鋤に手をかけてから後ろを顧みる者は、神の国にふさわしくない」と言われた。

 

イエスさまが「わたしに従いなさい」と招かれました。するとその人は、「主よ、まず、父を葬りに行かせてください」と答えました。ちょうどお父さんが亡くなったのでしょうか。

 

親の葬式をする。それは当たり前のことです。ところがイエスさまは、「死んでいる者たちに、自分たちの死者を葬らせなさい。あなたは行って、神の国を言い広めなさい」とおっしゃったのです。何と非常識なことをイエスさまは言われたものだ、「あなたの父母を敬えというみ言葉と矛盾するのではないか」と思われる方もいるかもしれません。

 

イエス様の言葉の「死人のことは・・・・」の「死人」は文字通り死者のことですが、「・・・・死人にまかせなさい」の「死人」は肉的に生きているが霊的に死んでいる人のことです。そもそも、イエス様の宣教の目的は、神を持たず霊的に死んでいる者を神と共に生きる本当のいのちに招くことでした。

 

ですから、ここで弟子は、父を葬りにゆくこととイエスに従うことの選択を迫られているかのように言っていますが、本当は、霊的に死んでいる者として父を葬るか、霊的に生きる者としてイエスに従うかの選択を迫られているのです。その答えは「従います」か「従いません」のどちらかしかありません。

 

すべてのものの優先とすることとして、イエス様は、神に従うことを教えておられます。神に委ねて従う時に、神がすべてを善きに導いてくださるからです。

 

祈り

 

天の父なる神様、あなたはすべてのことをご存知であり、すべてのものを治めておられます。あなたに信頼しあなたの御手にお委ねして歩むことが出来ますように。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。