34:30 「困ったことをしてくれたものだ。わたしはこの土地に住むカナン人やペリジ人の憎まれ者になり、のけ者になってしまった。こちらは少人数なのだから、彼らが集まって攻撃してきたら、わたしも家族も滅ぼされてしまうではないか」とヤコブがシメオンとレビに言うと、

34:31 二人はこう言い返した。「わたしたちの妹が娼婦のように扱われてもかまわないのですか。」

35:1 神はヤコブに言われた。「さあ、ベテルに上り、そこに住みなさい。そしてその地に、あなたが兄エサウを避けて逃げて行ったとき、あなたに現れた神のための祭壇を造りなさい。」

35:2 ヤコブは、家族の者や一緒にいるすべての人々に言った。「お前たちが身に着けている外国の神々を取り去り、身を清めて衣服を着替えなさい。

 

息子であるシメオンとレビがその地方の人々を殺害したことを知ると、ヤコブは「困ったことをしてくれたものだ。わたしはこの土地に住むカナン人やペリジ人の憎まれ者になり、のけ者になってしまった。こちらは少人数なのだから、彼らが集まって攻撃してきたら、わたしも家族も滅ぼされてしまうではないか」と言いました。

 

ヤコブは、その地において周りの人々とも平和的に過ごしていきたいと願っていたと思いますが、それを息子たちが壊してしまいました。シメオンとレビは、これが神の前に重大な罪であるという自覚はあまりなかったのではないかと思われます。ディナが犯されたので怒りの感情をそのままでその地の人々に浴びせていったものと思われます。

 

このような事態になった時、神はヤコブに「さあ、ベテルに上り、そこに住みなさい。」と言われました。ヤコブは息子たちに命じて、偶像を取り除くように言いました。ということはこれまでは息子たちは偶像を持っていたことになります。改めて神に心を向けるように彼らに促したのです。これは身をもって悔い改めることでした。

 

ベテルへ帰るということは、もう一度、神がヤコブに現われたところに戻ることであり、ヤコブに取っては、神の臨在―神への信仰の原点に立ち返ることを意味します。

 

 

祈り

 

天の父なる神様、シメオンとレビの過ちのために、ヤコブの家族は窮地に追い込まれましたが、あなたは新たな思いをもって悔い改め、ベテルに行って住むようにと教えてくださいました。ベテルは神の家という意味の言葉です。私たちも神の家で、あなたがともにおられるところで、あなたと共に歩むことが出来ますように。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。