こういうわけで、あなたがた異邦人のためにキリスト・イエスの囚人となっているわたしパウロは……。

あなたがたのために神がわたしに恵みをお与えになった次第について、あなたがたは聞いたにちがいありません。初めに手短に書いたように、秘められた計画が啓示によってわたしに知らされました。

エフェソ3:1~3

「あなたがた異邦人のためにキリスト・イエスの囚人となっているわたしパウロ」と言われていますが、これはパウロ自身が、神によって異邦人のために福音を伝えるという使命を与えられ、それを聖霊の導きによって果たしているという事実を伝えています。

使徒言行録によると、パウロはしばしば御霊によって、御霊に導かれてという表現を用いていますが、これはパウロの働きが、彼自身によって行われたというばかりではなく、聖霊に導かれて、聖霊が内に働いてこの働きを実現に至らせてくださったということを表しています。

また、キリストの囚人という言葉は、彼がキリストに対して抱いている思いを表しています。彼はかつてはキリストとキリスト者を迫害するものでした。しかし、そのようなパウロに主イエスが出合い、真理を悟らせて下さり使命を与えてくださったのです。彼はキリストに対する負債を返済するような思いで異邦人に福音を伝えていったようです。

そのために数々の苦難を経験することもありましたが、彼は自分がキリストに導かれ、守られ、助けられ、永遠の命に与るという恵みを与えられ、ました。キリストの囚人とは、キリストによって選ばれ、キリストの恵みに与り、キリストを主人として生きる人と言い換えてもよいでしょう。

祈り

天の父なる神様、あなたの恵みに与るものとしてくださいましたことを感謝いたします。あなたはパウロに使命をお与えになったばかりでなく、私たちにも使命を与えてくださいました。あなたの御心に生きるものとならせてください。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。