5:28 レメクは百八十二歳になったとき、男の子をもうけた。
5:29 彼は、「主の呪いを受けた大地で働く我々の手の苦労を、この子は慰めてくれるであろう」と言って、その子をノア(慰め)と名付けた。
5:30 レメクは、ノアが生まれた後五百九十五年生きて、息子や娘をもうけた。
5:31 レメクは七百七十七年生き、そして死んだ。
5:32 ノアは五百歳になったとき、セム、ハム、ヤフェトをもうけた。

「ノア」は、「慰め」という意味の名前です。レメクは、「主の呪いを受けた大地で働く我々の手の苦労を、この子は慰めてくれるであろう」と言って、その子をノア(慰め)と名付けましたが、この言葉の通りに、ノアは、彼の家族にとどまらず、ノアの誕生は人類に対する慰めとなりました。

聖書の歴史は、救いの歴史(救済史)ということができます。人類が罪を犯した直後に神は、「お前と女、お前の子孫と女の子孫の間に/わたしは敵意を置く。彼はお前の頭を砕き/お前は彼のかかとを砕く。」(創世記3:15)という預言をお語りになりましたが、この約束が実現されていく歴史が、すなわち聖書の歴史であり、私たちが現在生きている(生かされている)歴史に他なりません。

この世界の歴史は、神の救いの完成に向かって動いていますが、その中で、ノアは重要な役割を果たしているということが出来ます。ノアの洪水によって、ノアとその家族8人の他はすべて滅ぼされてしまいましたから、今生きている者は誰でもノアを先祖に持っているということが出来ます。

祈り

天の父なる神様、人間の度重なる罪や裏切りにもかかわらず、あなたは人類にあててくださった救いの約束を実現してくださる恵みを感謝いたします。ノアのように主に在って慰めを与えるものとならせてください。
イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。