25:28 イサクはエサウを愛した。狩りの獲物が好物だったからである。しかし、リベカはヤコブを愛した。

25:29 ある日のこと、ヤコブが煮物をしていると、エサウが疲れきって野原から帰って来た。

25:30 エサウはヤコブに言った。「お願いだ、その赤いもの(アドム)、そこの赤いものを食べさせてほしい。わたしは疲れきっているんだ。」彼が名をエドムとも呼ばれたのはこのためである。

25:31 ヤコブは言った。「まず、お兄さんの長子の権利を譲ってください。」

25:32 「ああ、もう死にそうだ。長子の権利などどうでもよい」とエサウが答えると、

25:33 ヤコブは言った。「では、今すぐ誓ってください。」エサウは誓い、長子の権利をヤコブに譲ってしまった。

 

リベカの祈りに対して、神は、「兄が弟に仕えるようになる」と言われました。この神の約束はこれからのヤコブの生涯を決定づけるものとなりました。これは神の選びによってもたらされた事柄ということが出来ます。

 

今日のみ言葉には兄であるエサウが、長子の権利を弟ヤコブに渡してしまうという出来事が記されています。エサウは外で狩りをする生活をし、弟のヤコブは家にいて母のリベカの食事作りを手伝うような生活をしていた時でした。疲れて帰ってきたエサウは煮物をしていたヤコブに、その食べ物を分けてくれとお願いします。

 

ヤコブは、ただ分けてあげるのではなく、これをあげるから長子の権利をくれるようにと取引するのです。長子の権利とは、他の兄弟よりも二倍の分け前(申命記2117)を与えられ、その家の跡継ぎとしての特別の地位と役割を持つものでした。

 

エサウは、煮物と引き換えに長子の特権をヤコブに譲りました。人によって何に価値を置くのかはそれぞれに違いますが、ヤコブは目先の充足のために、神によって与えられる祝福の継承権もヤコブに譲ってしまったということが出来ます。

 

祈り

 

天の父なる神様、あなたはアブラハムの祝福の継承者としてイサクを選び、続いてヤコブを選ばれました。誰がその祝福をいただくのかはあなたの恵みの選びによるものですが、今やイエス・キリストによって、ユダヤ人であるか否か、どのような境遇に生まれた者であるかなど関係なく、主イエスを信じ受け入れる者にその祝福を約束してくださっていることを感謝いたします。あなたの祝福をこそいただくものとならせてください。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。