だから、あなたが祈るときは、奥まった自分の部屋に入って戸を閉め、隠れたところにおられるあなたの父に祈りなさい。そうすれば、隠れたことを見ておられるあなたの父が報いてくださる。マタイの福音書6章6節
福音書を読むと、主イエスはよくひとりで父なる神に祈っておられたことが分かります。
今日のみ言葉では、私たちが祈る時、「ひとりで隠れたところにおられるあなたの父に祈りなさい」と言われました。もちろん、礼拝の時、祈祷会の時など、他のいろいろな方々とともに祈ることも大切なことですが、自分ひとりで神に祈る時、これこそが父なる神との交わりの基本になるといってもよいでしょう。
旧約聖書に出てくるアブラハムをはじめ、信仰をもって歩んだ方々もそのように日々神との交わりを持ち続けていったことが分かります。
主は、「父に祈りなさい」と言われましたが、「父」とは、わたしの創造主です。わたしのことすべてをご存知であり、誰よりもわたしの必要を知っておられて、それを与えてくださるお方です。
神との交わりを与えられるに連れて、私たちはこの方の偉大さ、この方がどれほど深い愛をもってわたしを愛しておられるかを知らされます。そして自分自身について驚くほど無知であったということも知らされるのです。自分自身を知っているという考えや、高慢な思いが打ち砕かれて、神の恵みのうちに生きることを改めて教えられるのです。
神との交わりは、自分自身の罪を知らされるとともに、父とともに生きる喜びを実感させられていきます。高ぶりや虚偽がある限り、イエスは何事も解き明かされませんが、しかし、私たちの誇りとする知性が砕かれた時、主は私たちに愛の深さ、真理に生きることを解き明かしてくださり、まことのいのちへと私たちを導いてくださいます。私たちの人生にとって最も重要なことは、神との交わりであると言えます。
祈り
天の父なる神様、与えられている時間の中で、私たちはどれほどの時間をあなたとの交わりにささげているでしょうか。主イエスが教えてくださったように、あなたとの交わりを持ちながら感謝と喜びをもって、あなたとともに生きる者としてください。
主イエスキリストの御名前によって祈ります。アーメン。