第二のアダムによって

このようなわけで、一人の人によって罪が世に入り、罪によって死が入り込んだように、死はすべての人に及んだのです。すべての人が罪を犯したからです。律法が与えられる前にも罪は世にあったが、律法がなければ、罪は罪と認められないわけです。しかし、アダムからモーセまでの間にも、アダムの違犯と同じような罪を犯さなかった人の上にさえ、死は支配しました。実にアダムは、来るべき方を前もって表す者だったのです。ローマ５：１２～１５

そういうわけで、ちょうどひとりの人によって罪が世界にはいり、罪によって死がはいり、こうして死が全人類に広がったのと同様に、それというのも全人類が罪を犯したからです。というのは、律法が与えられるまでの時期にも罪は世にあったからです。しかし罪は、何かの律法がなければ、認められないものです。 ところが死は、アダムからモーセまでの間も、アダムの違反と同じようには罪を犯さなかった人々をさえ支配しました。アダムはきたるべき方のひな型です。（新改訳）

 

人類の始祖アダムは、人類の代表者として罪を犯してしまいましたが、第２のアダムとして来られたイエス・キリストによって、罪ある者への救いの道が拓かれました。イエス・キリストが来られるまでは、律法が与えられましたが、律法をそのまま行なうことができたものは一人もありませんでした。これはすなわち、人は行いによって救われることが出来ないということをあらわしています。

 

そしてやがて、約束に基づいてキリストがこの世に生まれ、義を行ない、十字架上で死んで、復活して天に昇られて父なる神の右に座して支配しておられます。その事実を通して歴史全体を見るときに、キリストこそ第二のアダムであり、私たちの救い主であることを知らされるのです。

 

聖書に記されたアダムとエバの出来事は、人類の始まりと、なぜ人間は生まれながらにして罪人であるのかということを私たちに説明しています。また、アダムの出来事から、全ての人間は文字通り兄弟であることがわかります。私たちは皆、一人の父アダムから出たものだからです。全ての人がアダムにそのルーツを持っているのです。

 

罪という私たちの根本的な問題を追及していくと、私たちには救い主が必要であるということが見えてくるのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、あなたの御手のうちに今日までの日々を守られ、支えられてきましたことを心から感謝いたします。私たちはあなたの前に罪を持つものであるからこそ、自分の罪を正直に見つめることの難しいものですし、アダムのように、義であるあなたのもとから逃れたい、隠れたいと思ってしまうようなものです。しかし、そのような私たちに、あなたの側から救いの道を備え、これを理解し、恵みのうちを歩むことができるように導いてくださることを感謝いたします。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。