だから、わたしが愛し、慕っている兄弟たち、わたしの喜びであり、冠である愛する人たち、このように主によってしっかりと立ちなさい。フィリピ4:1

この手紙が書かれた当時、強大なローマ帝国の中にあって、キリスト教会はまだ生まれたばかりであり、少数派に過ぎないばかりか、キリスト教徒は激しい迫害にさらされるという状況にありました。

ヨハネによる福音書16章で、主イエスは、これから弟子たちに起こることについて次のように述べておられました。「人々はあなたがたを会堂から追放するだろう。しかも、あなたがたを殺す者が皆、自分は神に奉仕していると考える時が来る。彼らがこういうことをするのは、父をもわたしをも知らないからである。」(ヨハネ16:2~3)

これはユダヤ人たちからの迫害です。旧約聖書以来のユダヤ人たちのつながりの中心は、シナゴーグと呼ばれる会堂でも礼拝でした。子供たちの教育の場も会堂にありました。その人たちが会堂から追放されるということは、いわばユダヤ人たちから村八分にされるということです。キリストが受難に遭われたように、キリストの弟子たちも受難に遭うことが告げられて、その通りに歴史が動いてきたこと、しかもそれにもかかわらず、キリスト教会はなお広く、世界中に広がってきたことを見ることが出来るのです。

祈り

天の父なる神様、あなたはこの世の支配者は悪魔(サタン)であり、神を離れてしまった人々は、神の御心を離れ、的外れの歩みをしてしまうこと、神の民を迫害してしまうことをも教えてくださいました。しかし、それにもかかわらずあなたは救いの約束を実現していてくださいます。

将来と希望をもたらしてくださるあなたの御言葉を信じて生きるものとならせてください。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。