22:54 人々はイエスを捕らえ、引いて行き、大祭司の家に連れて入った。ペトロは遠く離れて従った。

22:55 人々が屋敷の中庭の中央に火をたいて、一緒に座っていたので、ペトロも中に混じって腰を下ろした。

22:56 するとある女中が、ペトロがたき火に照らされて座っているのを目にして、じっと見つめ、「この人も一緒にいました」と言った。

 

主イエスを逮捕した首謀者であるユダヤ最高議会のメンバーでもある大祭司・律法学者たちは、その足で主イエスを大祭司の家に連れていきました。

 

彼らは、主イエスを大祭司の家に連れて行って、そこで裁判をするという思いをもっていたものと思われます。これまでにもユダヤの最高議会が幾度も開かれて、主イエスを陥れようとしたり、如何にして殺害しようかと考えてきていて、ついにそのチャンスが訪れたということになります。

 

また、このような事態になって、イエス様の弟子たちはどうであったかというと、結果的にはイエス様を見捨ててしまい、ペテロの場合には、「あなたのあの者の弟子ではないか」と言われたときに、「私はイエスなど知らない」と、自己保身のために嘘をついてしまうことになりました。

 

私たちも、そのような恐れに包まれてしまうことがあるかもしれませんが、イエス様は、ペテロをはじめとする弟子たちもすべてそのような弱さを持っていることをご存知でしたから、この後、様々な試練のうちにあってもキリストへの確かな信仰をもって生きていくことが出来るように聖霊を送り、彼らをその後の生涯の終わりに至るまで守り導いてくださったのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、恐れや不安が大きくなると、その思いが心の全体を継続的に占めるようになってしまったり、自分のことしか考えられなくなってしまったりするものです。この時のペテロもそのような恐れに支配されて、心で思うことも、物事の判断も誤ってしまうということになったのではないかと思われます。私たちも罪を犯してしまったり、さまざまな弱さを持つ者ですが、主に在って歩み続けることが出来ますように。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。