では、ユダヤ人の優れた点は何か。割礼の利益は何か。それはあらゆる面からいろいろ指摘できます。まず、彼らは神の言葉をゆだねられたのです。ローマ3:1~2
では、ユダヤ人のすぐれたところは、いったい何ですか。割礼にどんな益があるのですか。それは、あらゆる点から見て、大いにあります。第一に、彼らは神のいろいろなおことばをゆだねられています。(新改訳)
ユダヤ人の優れたことは何か、という質問に対して、パウロは、それは第1に神のみ言葉がゆだねられたことだと語ります。第1にと言われていますが、第2以降のことは言われていません。神の言葉が与えられたこと、これこそが彼らのとってすぐれたことだというのです。
ユダヤ民族は、世界の歴史を振り返ってみれば、近年は、著名な学者や研究者などがたくさん輩出されており、数多くのノーベル賞をとった方々が生まれてきていますが、この手紙が書かれた頃は、民族としてもとりたてて挙げられるような優れたところがあるわけでもありませんでした。ローマ帝国のような力強い軍隊があったわけでもなく、むしろ弱小の少数民族に過ぎませんでしたが、彼らには神の言葉が与えられ、特別な神の導きを受けて、全人類の救いのための橋渡しをする働きがゆだねられていたのです。
例えば、400メートルリレーの競争では、先頭のランナーから順にバトンが受け継がれていきますが、福音というバトンを次の走者に渡していく、大切な先頭のランナーとして選ばれたのです。
出エジプト記19章6節には、「あなたたちは、わたしにとって/祭司の王国、聖なる国民となる。これが、イスラエルの人々に語るべき言葉である。」と言われています。
祭司とは、神と人々の間に立ってとりなしていく働きをする人ですが、真実の意味で祭司となってくださるイエス・キリストが、私たちの内にも働いてくださり、私たちにもみことばを与えて、これを信じて受け入れることが出来るように聖霊によって働いていてくださるのです。
祈り
天の父なる神様、あなたは罪を犯した私たち人類を救うために、預言者など多くの主の民を起こし、まずユダヤ人たちにみことばを与え、私たちにも与えてくださり、これを理解し、信仰をもって生きるようにと導いていてくださることを心より感謝いたします。
このみ言葉が、私の内にしっかりと根をはり、あなたのみ言葉によって励まされ、力づけられ、希望と喜びをもってあなたとともに歩むことが出来ますように。
主イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。