19:33 そのとき、ユダヤ人が前へ押し出したアレクサンドロという男に、群衆の中のある者たちが話すように促したので、彼は手で制し、群衆に向かって弁明しようとした。

 19:34 しかし、彼がユダヤ人であると知った群衆は一斉に、「エフェソ人のアルテミスは偉い方」と二時間ほども叫び続けた。

 19:35 そこで、町の書記官が群衆をなだめて言った。「エフェソの諸君、エフェソの町が、偉大なアルテミスの神殿と天から降って来た御神体との守り役であることを、知らない者はないのだ。

 19:36 これを否定することはできないのだから、静かにしなさい。決して無謀なことをしてはならない。

 19:37 諸君がここへ連れて来た者たちは、神殿を荒らしたのでも、我々の女神を冒涜したのでもない。

 

「群衆はあれやこれやとわめき立てた。集会は混乱するだけで、大多数の者は何のために集まったのかさえ分からなかった。」という状況になっていましたが、町の書記官が群衆をなだめてこの騒動を終わらせたことが記されています。

 

けれども、書記官が語った内容は、アルテミス神殿の威光を否定することはできないし、パウロたちはアルテミスの女神を冒とくしたわけでもないので、群衆の皆さんは解散しましょうという趣旨のことでした。

 

書記官は、それが真理であるかどうかということではなく、ただ群衆をなだめるために行ったに過ぎないようですが、これによってともかく群衆たちの騒ぎは収まったように思われます。

 

まことの神がどのようなお方であるかということは考えないで、それよりも自分たちの利益のために事を行っていくという姿勢は昔も今も変わらないように思われます。

 

祈り

 

天の父なる神様、あなたの御名があがめられますように、この世界には様々な偶像がはびこっていますが、偶像には人を救う力も人を愛することも、いのちを育むこともありません。そのようなものにではなく、まことの神に人々の心が向きますように。

イエス・キリストの御名によって祈ります。