6:25 「だから、言っておく。自分の命のことで何を食べようか何を飲もうかと、また自分の体のことで何を着ようかと思い悩むな。命は食べ物よりも大切であり、体は衣服よりも大切ではないか。

 

「思い悩むな」と言われている言葉は、口語訳聖書では「思い煩うな」、新改訳聖書では「心配したりしてはいけません」と翻訳されています。私たちはレストランに行って何を食べようかと悩むこともありますし、今日着る服について何を着ようかと悩むこともあると思います。

 

イエス様はそのような悩みを禁じておられるのではありません。これは「思い煩う」と訳されていることからも分かるように、イエスさまがここで言われている「思い悩み」とは、命を支えるために必要な食べ物や飲み物がない貧しさから生じる思い悩みです。

 

今日の日本では、今日の食べ物がないと言って悩むような人は少ないと思いますが、当時のイスラエルの人々はそういう人も少なくありませんでした。朝、目を覚まして、今日は何を食べればよいのか、何を飲めばよいのか、と悩むようなことではなく、命を保つことが出来ないのではないかと思い煩うような不快な闇のことが言われているのです。それは途方に暮れるような思い悩みのことです。

 

神様が私たちのことをご存じであり、私たちの必要を満たしてくださるお方であることを信じるのであれば、そのように思い煩う必要はないではないかと言っておられるのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、様々な出来事に振り回されて、そのたびに一喜一憂したり思い煩う事のあるものですが、あなたの御手を信頼して生きる者とならせてください。

イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。