31:14 ラケルとレアはヤコブに答えた。「父の家に、わたしたちへの嗣業の割り当て分がまだあるでしょうか。
31:15 わたしたちはもう、父にとって他人と同じではありませんか。父はわたしたちを売って、しかもそのお金を使い果たしてしまったのです。
31:16 神様が父から取り上げられた財産は、確かに全部わたしたちと子供たちのものです。ですから、どうか今すぐ、神様があなたに告げられたとおりになさってください。」
31:17 ヤコブは直ちに、子供たちと妻たちをらくだに乗せ、
31:18 パダン・アラムで得たすべての財産である家畜を駆り立てて、父イサクのいるカナン地方へ向かって出発した。
神は夢でヤコブにカナンの地に帰るように言われました。それでヤコブは、妻のラケルとレアにそのことを伝えると二人もそれに同意し、カナンの地に向けて出発することになりました。
ヤコブは、その父イサクや祖父アブラハムのように、神の言葉に従っていったことが分かります。彼は自分の気持ちによってではなく、神が指示されたことに従ってこの生涯を歩んでいるのです。
しかし、この生涯においても決して安楽な生活ではなかったことが分かります。父のイサクは、井戸を掘るとその地の住民から妨害されたり、奪われたりしました。ヤコブもラバンの家においては、ラバンによって幾度も欺かれてきました。
しかし、ヤコブは、神を信頼し、神の御心を求めてその声に従ってきたのです。そのように従う力をも神は与えてくださったのです。神は彼と共にいてヤコブを祝福してくださいました。
祈り
天の父なる神様、私たちの生涯もいろいろな出来事が起こります。波乱万丈でジェットコースターのようなものと言えるかもしれません。しかも私たちは羊のようなもので弱く乏しいのです。ヤコブもそれは同じでした。野心家ではありましたが、神を神とする信仰に導かれたこと自体が神からの大きな祝福でした。あなたが共にいてくださり私たちの日々の歩みを守り導いてください。
イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。