3:1 兄弟たち、わたしはあなたがたには、霊の人に対するように語ることができず、肉の人、つまり、キリストとの関係では乳飲み子である人々に対するように語りました。

 3:2 わたしはあなたがたに乳を飲ませて、固い食物は与えませんでした。まだ固い物を口にすることができなかったからです。いや、今でもできません。

 3:3 相変わらず肉の人だからです。お互いの間にねたみや争いが絶えない以上、あなたがたは肉の人であり、ただの人として歩んでいる、ということになりはしませんか。

 

パウロがコリントで福音を宣べ伝えたのは紀元51年頃であり、この手紙が執筆されたのは紀元55年頃ですから、コリントの信徒たちがイエス・キリストを信じて、4年ほどが経っておりました。4年ほど経てば、乳飲み子も幼児となり固い食物を口にしていくのですが、パウロはコリントの信徒たちが今でも固い食物を口にすることができないと嘆いています。

 

4年ほど経った今でも、コリントの信徒たちはキリストとの関係において乳飲み子であり、成熟した者にはなっていないと言うのです。それはこの後の記述からも分かるように、コリントの教会では、お互いの間にねたみや争いが絶えないからです。

 

コリントの信徒たちは、霊に導かれ、イエス・キリストへの信仰をもってキリストに従って生きるように導かれていたのですが、この時点では、まだ「霊の人に対するように語ることができず、肉の人、つまり、キリストとの関係では乳飲み子である人々に対するように語」らざるを得なかったと言われています。キリストに導かれたものは、さらに霊に導かれたものとして成長していくことが求められているのです。

 

祈り

 

天の父なる神様、私たちの生涯の終わりに至るまで霊に導かれて歩み続けることが出来ますように、そのために、あなたの前にひれ伏し、み言葉に聞き、あなたをわが主、わが神として歩み続けることが出来ますように。

イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。