一同は舟に乗って、自分たちだけで人里離れた所へ行った。ところが、多くの人々は彼らが出かけて行くのを見て、それと気づき、すべての町からそこへ一斉に駆けつけ、彼らより先に着いた。

イエスは舟から上がり、大勢の群衆を見て、飼い主のいない羊のような有様を深く憐れみ、いろいろと教え始められた。マルコによる福音書6章34節

 

主イエスとその弟子たちは、人里離れたところに行ったにもかかわらず、大勢の群衆がそのあとを追いかけてやってきました。その数は男だけで5000人であったと言われていますから、女性や子供を合わせればゆうに1万人を超えていたと思われます。

 

集まってきた人たちは、暇だから行ってみようかというような人ではなく、自分や身内のものが重い病気であったり、悪霊に取りつかれてどうしようもない苦しみを抱えていたり、人生に行き詰まりを感じて、すがるような思いで主イエスのところにやってきた人たちも少なくなかったのではないかと思われます。

 

その姿は、あたかも「飼い主のいない羊のような有様」だったと思われます。

羊は、羊飼いがいなければ、道に迷い、自分で牧草や水を得て、安全に暮らすことが出来ません。今の多くの人たちも、まことの羊飼いを離れて迷いながら生きているように思われます。

 

祈り

 

天の父なる神様、羊飼いのいない羊のようにさ迷っていた私たちを、あなたの御手をもって選び、み言葉を与え、様々な局面において私たちがまことの羊飼いであるあなた歩むことが出来るように導いていてくださることを心より感謝いたしますとともにあゆむことができるようにみちびいていてくださることをこころよりかんしゃいたします。

心を静めて、あなたの御声を聴き、その声に聞き従うものとならせてください。

イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。