「あなたがたも知っているように、異邦人の間では、支配者と見なされている人々が民を支配し、偉い人たちが権力を振るっている。しかし、あなたがたの間では、そうではない。あなたがたの中で偉くなりたい者は、皆に仕える者になり、いちばん上になりたい者は、すべての人の僕になりなさい。(マルコによる福音書 10章44節)
あなたがたの間で人の先に立ちたいと思う者は、みなのしもべになりなさい。

どの時代も、この世の権力を持つ人たちの多くは、他の人々を支配し、自分たちの意のままに人々を従わせようとしてきたように思われます。そして力の強いものが弱いものを支配するということがしばしば行われてきました。
しかし、主イエスは、「あなたがたの間では、そうではない。あなたがたの中で偉くなりたい者は、皆に仕える者になり、いちばん上になりたい者は、すべての人の僕になりなさい。」と言われました。本来なら、最も権力があり、人々を力で抑えることも出来るお方が、実際には、私たちに仕える者としてこの生涯を歩んでくださったのです。
主イエスのこの言葉は、単なる口先だけの言葉ではなく、実際に愛をもって仕えてくださった方の言葉です。そのようにして、主イエスは、愛するとはどういうことであるのかを身をもって教え示してくださったのです。
そして、主が私たちを愛し、私たちに仕えてくださったように、私たちもそのように生きることを願っておられます。仕える者になるためには、自分の中にある差別や分け隔てのような心のうちにある思いを無くしていただくように、神によって新しくされていくことも必要であると思います。
祈り
天の父なる神様、この世の支配者たちが人々を支配しようとするような思いを私たち自身も心のうちに持っていることを思います。へりくだって人々に仕えてくださったキリストは、今様々なことにおいて私にも仕えていてくださることを感謝いたします。イエス様のお姿に近づき、新しく変えられていきますように。
イエス・キリストの御名前によって祈ります。アーメン。